自分たちが復旧の力になれないだろうか…被災地を思うごく自然なこの気持ちを、造園連青年部に所属するメンバーたちのそれぞれが、同じく抱いたことから活動がスタートしました。
 「瓦礫の撤去を手伝ってもらえないか」というNPO法人の呼びかけに応ずる形で、平成23年3月30日、まず2業者の有志が先遣隊として宮城県岩沼市へ出発。津波の被害が深刻だった同市玉浦地区(60世帯)に、日ごろ仕事で使っている車両や重機、道具を持ち込み、瓦礫の撤去作業に取りかかりました。

 

 その後、造園連所属業者の有志たちが次々と現地入り。活動への参加者は、約40日間で20業者から42名・延べ500名以上となりました。業者の有志たちが携わったのは、瓦礫の撤去だけではありません。記念樹の移植や津波で枯れたスギ・ヒノキなどの伐採撤去、さらに土砂や瓦礫に埋もれた庭の復旧なども行ない、造園業者ならではの技術を大いに発揮しています。
 NPOに集うボランティアや、地元の人々とも共に作業を進めた結果、玉浦地区は見違えるほどきれいになりました。

 

 5月初めに岩沼市での作業が一段落したのを機に、活動地区は同じ県内の山元町へ移動します。この町での作業は25業者から46名と、さらに多くの有志が参加して進められました。
 瓦礫の撤去作業などのほか、造園連では仮設住宅の敷地内に庭を作る活動も行なっています。これは今なお不自由な生活を強いられている被災地の人々に、心の癒しを感じてもらえれば、というもの。こうした取り組みなども通じ、造園連では“思いやりの心”で、被災地支援を続けていきたいと考えています。

土砂と瓦礫で埋め尽くされた町
重機が使用できない家屋内の瓦礫撤去を、手際良く実施した

(社)日本造園組合連合会
  • 代表者/
    白井 昇(理事長)
  • 所在地/
    東京都千代田区
  • 組合員数/
    会員221組合、賛助会員17社 (平成24年1月現在)
  • URL/
    https://www.jflc.or.jp/
  • 事業内容/
    造園業の将来ビジョンの作成、技術技能の向上、経営の改善、広報活動、福利厚生、厚生労働省・国土交通省その他関係機関への要望等対外活動、技能五輪国際大会・国内大会の参加と支援、登録造園基幹技能者の育成など。
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